私の激情「マリウス完全キャラ変」、今井翼主演「音楽劇マリウス」2017年3月某日
⭐️ネタバレあり。閲覧要注意⭐️
某ホテルラウンジで飲んだくれています。飲んでいるのはミルクティです。下戸です。ピアノの演奏にBACKBORNを頼みたいくらいです。←楽譜ネットで公開されてますか?出てたら弾いて貰えます。号泣すると思います。嘘です。何か物悲しい気持ちになると思います。胸が痛い。
今夜の私は感情的かつ、感傷的です。←いつもよ!
本日は、自分勝手で偏った他人の感情を許容できる人格者の方のみ、ご高覧くださいますようお願い申し上げます。
まず、初めに申し上げておきたいのは、この山田洋次監督「音楽劇マリウス」役者陣が只今、絶好調で乗りに乗っているということ。今井翼はじめ、柄本明(今日のえもやんはかなり極まってきてる感がありました❤️)、私のオノリーヌこと広岡由里子、私の叔母こと田中利花が最高⭐️一般的には、林家正蔵の受けが良いようです。綾田俊樹もどんどん乗ってきている。←芸能人最高の敬称は呼び捨てです❤️
次に、親子、50代以上のご夫婦での観劇に非常に適しているということです。観劇後のお話が弾むのではないでしょうか?勿論、有閑マダム、有閑マドモワゼルの皆様方にもお勧めです。今井翼の演技とフラメンコだけでも眼福だから。ファンになられること請け合い。
そして、カンテが素晴らしい。初めてカンテと云うものを聞きましたが、遠い記憶が呼び起こされるような歌声。胸が締めつけられるようでした。カンタオール石塚隆充氏ご自身も格好良い⭐️
つまり、これは複数回「音楽劇マリウス」を観た今井翼ファンの、フランス文化愛好家の、ごく少数派の感想なのです。
テネシーワルツ流れてるわよ!!!江利チエミ。健さん!←三文安いおばあちゃん子なので昔のことをよく聞かされてきました。
本日、昼過ぎのエントリーが木っ端微塵に吹き飛ぶほど、マリウスはキャラ変しました。別人でした。数日かけて熟成されてきた私の淡い甘いマリウスへの想いもぶっ飛ばされました。ちょっと、待って!マリウスWキャストだった?
この衝撃お分かり頂けるかしら?
大好きなBar de la Marineでマリウスが立ち働く場面。あれ?翼くん、優しい顔しない。これ迄と違う。あれ?あれ?と違和感を持つうちに「マリウスどこへ行く〜♪」が流れる。椅子に座り物思いに更けるマリウスはきつい厳しい表情。
本日、マリウスは話し方、動作、仕草が全く変わり、荒くれ感のある激情家のマルセイエに変身⭐️ちょっと柄が悪い気さえするワイルドマッチョ。びっくり!!中日を迎えて予想外の展開です。翼くん、一体、何があったの⁈ 大胆に変えてきた!
此れまでに数回の観劇を重ねていたので、いきなりのワイルドマッチョマリウスに戸惑いました。
聞くところによると、こちらの方が実際のマルセイエのお国柄には近いのかもしれません。翼ソロのイメージにも近いかも。男らしく、すんごい❤️格好良いマリウス⭐️
本日、ご覧になった皆さん、マリウスが客席を見つめ去って行く最後の場面、過去との決別を心に決めた漢の表情に「翼、かっけー…。」となりましたでしょ?
あまりの変貌ぶりに気持ちがついていけませんでしたが、マリウスがファニーをガシッと勢いよく抱き締める場面に至っては「ここまでキャラ変してきたのか〜。」となんだか笑ってしまいました。キスシーンも勿論、変わってたから!
ムーンリバーにしてもらったわよ!!ホリー・ゴライトリー©️「ティファニーで朝食を」 ou 名刺には「旅行中」とだけ⭐️って女版寅さんよ!違うのよ!ホリーもマリウスも先なのだから、寅さんが男版ホリー、日本版マリウス、ファニー、セザールよ!洋次、寅さんを殺さないで!寅さんを殺すってことはホリーを殺すってことなのよ!
「翼くん、凄い⭐️」また思いました。
マリウス中日を過ぎて、ここまで全く別物に役の解釈を変えてくるとは。あそこまで作り上げていたリリカルマリウスを止めて。元々2パターン作っていたのかしら。もしかしたら、役柄の広さを見せる何らかの必要があったのかもしれません。
でも、でもね、皆さん!
天真爛漫で眼差しの優しいリリカルなマリウスには、もう2度と会えないんですよ、きっと…(号泣)。前半、後半で成長する様が愛おしくて堪らなかったあのマリウスに…(号泣)。
私のマリウス翼イマイ、どちらに行かれたの?船に乗ってしまったからもう会えないの?
このタイミングで変えてきたからには、今後はワイルドマッチョマリウスを深掘りしていくのでしょう。日替わりということもあるまい。
「ロシュフォールの恋人たち」(Les Demoiselles de Rochefort)を弾いてもらっているわ。大好きな映画の曲でも聴かないと遣り切れない。
某日、私の胸を熱くさせた「楽」と「憤」を同時に表すフラメンコ。My Best Marius Dayのアンダルシアフラメンコ。それももう観られない。憧れに胸躍らせるマリウスの踊りがもう観られない(号泣)。
本日は、「憤怒」と「焦燥」のフラメンコでした。翼くんが怖いくらいだった。踊り自体は、激情マリウス演技でテンションが上がったのか、今までで1番でした⭐️⭐️⭐️カテコのフラメンコ最高。ワイルドセクシー今井翼の真骨頂でした❤️翼ソロが好きな方には堪らなかったと思います❤️❤️
酷なことに、弾いたことないって言ってるのに“La Chanson des Jumelles”(「ロシュフォールの恋人たち」より) を弾いて頂いているわ!カトリーヌ・ドヌーヴと姉のフランソワーズ・ドルレアックが各々ピンク色と黄色のワンピと帽子で歌い踊るのよ!鼻血出そうなほどチャーミングなのよ!!
だが。だが、しかし。
がらりと主役の演技を変え、マリウスを別キャラに作り変えることは翼くんの一存ではできないでしょう。
山田監督の演出のはずです。
また、舞台演出としては私の気に入らない方向に進みました。
確かに私の行動は、真性ジャニヲタです。しかし、思考は真性ジャニヲタではない。翼出てるからオッケー!話つまらなくても翼見に来てるからいいの❤️ではない。
「洋次と私の問題」は初日から大炎上でした。
ファニーを…ファニーをなんちゅー「おじさんのペット」にしてくれたんや!!!ど日本人。古き良き日本映画のヒロイン像。正直、初日は途中で「…。もう、吉永小百合でも原節子でも置いときゃいーんじゃない?」と思っていました。しかも、それがメインキャラだから全体が往年の日本映画にしか見えなかった。
しかし、いくら私とて、集客のことを考えて言及するのは堪えていたのです。
ところがあなた!
ここにきてマリウスのキャラ変ですよ!!!
「Nen York New York」を弾いて頂いているわ!!辛気臭いムーディーな曲なんて今夜は聞いてらんない気分なのよ!!!
マリウスキャラ変は、何が理由なの?
「山田ファニーのことはもう目を瞑ろう。洋次のマルセーユだから。」そう思っていました。
でも、もし集客が理由なら、はっきり言うわ!
山田ファニーが女性の共感を全然っ、得られないキャラだから、一般のおばちゃん達観に来ないのよ!!!!(美織ちゃんの責任はない。台本と演出のせい。)
個々の俳優さん方は素晴らしい⭐️毎回変わって、役が豊かになっている。でも、役者さん方がいくら頑張っても台本がつまらないならどうにもなりません。
物語に入り込めない、マリウスとファニーの心理描写の繋ぎが悪く、展開に違和感を持たせる原因は、山田監督がファニーのキャラを改悪してしまったからです。おじいさんの理想像、意志のないお人形に…。
舞台見るのは、翼担とお芝居好きと有閑マダムなのよ!!
今の60代だって、学生運動を経験してない男女平等世代なのよ?そこにあの「考えない女」ファニーをぶつけてくるとは、マーケティングとかどないなっとんのや!!??レリゴーあない流行ったの忘れたんか!!!今、2017年やねん!!!
「賛否両論らしいね。」と背後の席からお芝居好き風、もしくは業界風男性の声が聞こえてきたりするこの舞台。
劇場、SNSで情報収集した限りでは、物語、ファニーへの否が多い。話がそんなに好きじゃない、レトロすぎる、ファニーが浮くなど。
①「私が押しかけたの。抱いてって言ったの。私が悪いの。あなたに抱かれるまでは私子供だったの。」
←都合いいな〜。完全にセクハラ。よくも2017年にこのような台詞を女性が多い観客に向かってほざかせましたね。そのセンス!おじいさんのオナペットかよ!!!(尾籠で下品でごめんなさいね。でも、それくらい本当は怒ってたの。)
ファニーが大人になったのは、妊娠してオノリーヌとクロディーヌと現実問題を話し合った時なのよ!そこから彼女は「考える女」になり、地に足をつけ行動し始める。
②「結婚しても、パニスは私の体に触れたことはないのよ。」←聖処女(マドンナ)化。引き続き、おじいさんの…以下、省略。
この2つの台詞だけで、相当げんなりする。わざわざ、この台詞を入れてきたこと自体がおっさん向け。この台詞聞いて感激するのおっさんだけ。気持ち悪い。そうね、私の90代の祖母ならするかも。
はっきり言って、ファニーがキャラ変しない限り、他の演者の方々がいくら頑張って演じ方を変えていっても、女性の支持は得られないのよ!!見てて面白くない気分になる女性像なのだから。
ヒートアップしてしまったので、「洋次と私の問題」は別途書きます。
では、今回のマリウスキャラ変、舞台に遠くからでもわかりやすく、メリハリを付ける為だとしましょう。
マリウスとファニーのバランス、悪くなってるっちゅー話やねん!マリウスがあないに強くなったら、ファニーもPagnolの原作並みに強くしないと駄目やねん!!ラテン男と古き良き日本人女性じゃ合わへんねん。ラテンにはラテンなんや!!!でも、あの台本じゃ美織ちゃんも演じようないわよ…。
今日のバランスだと、周りに妊娠告白から結婚までぜんっぶ!お膳立てしてもらい(何も自分でしないファニー…)、何かっちゅーとよく倒れるか弱き可憐なファニーが異質に見える。他の役者さん方にも演出が入ったのか激しい気性になっていたので、よく言えば、ファニーが引き立ち、悪く言えば浮き立つ。主人公かとも思う。あまりのファニーの不人気に美織ちゃんの事務所から物言いが入ったのかと思いました。「これじゃ、美織に良いところがない。」と。
「許してくれ、ファニー。俺の誤ち。」とマリウスは歌うが、ファニー謝るんはお前さんやで!!ほんとファニーがしたことは、自分の気持ちとマリウスに嘘をついて、結果、マリウスを苦しめただけ。バッドエンドを導き出したのは、ファニーとセザールとも言える。
◼︎ファニー「パニスと結婚するから。」とマリウスがマレジー号に乗るように仕向ける。
◼︎セザール「ファニーがパニスと結婚して子供が生まれた。」と手紙で知らせる。
洋上で、マリウス何を思う?ボロボロじゃない?
マルセーユに留まりちゃんと結婚考えよーと意志を変えたばかりで、ファニーにはパニスと結婚すると告げられる。父ちゃんもマリウスの船員生活2年なら2年後に知るまで放っておけば良かったのにわざわざ報せる。2人して打撃を与えて、マリウスが海に身を投げたらどうすんねん!!!
ま、これは原作でも同じなので、そこに私は相手を尊重するが慮らないフランス人らしい自分勝手さを感じておりました。「他者への尊敬」はあるが「他者への思いやり」のない人々。地続きの土地で食うか食われるか2000年近く戦争ばっかりしてたらそうなります。日本人とは根っこが違います。
しかし、台本演出上、この舞台でファニーがしたことは「嘘をついてマリウスをマレジー号に乗るよう焚きつけた。」以上!それだけ。唯一したことがバッドエンドを引き起こすことだけ。だから、人形じゃなければいいとこ狂言回し。マリウスじゃなくて、ファニーの誤ちよ!!!
そんなんで、最後の最後「マリウ〜ス!」と此の期に及んで未練たらしく叫ばれても、興醒めです。これも原作とは違います。最後は、マリウス、パパ、パニスの男3人で渋い場面で終わります。大人になって考える女になっていたファニーは、その前の場面できっぱりマリウスに引導を渡している。
マリウスではなく、ファニーの誤ち。
先日までは気づかなかったのに、マリウスとファニーのバランスが悪くなったことによって、浮かび上がってしまったこの台本最大の問題点。物語に感情移入できない原因。唯一することが誤ちを犯したことだけなのに、周りからよいしょされまくるファニー。違和感。
それは一般客リピしないでしょ。
本日は、私もマルセイエーズ気分で激情家になって書いてみました。
リリカルマリウスが消えてしまったから、猛烈に悲しい。
Au revoir, 私の愛おしい天真爛漫なマリウス。
今日からの新生マリウスは、今後どうなるのかしら…?
舞台構成、演出とは関係なく、翼くんの新しい漢マリウス自体は凄く楽しみです❤️PZやソロコンの翼くんらしいかもね。
リリカルマリウスは愛おしく、こちらのマリウスは恋焦がれる感じになりそう❤️!