Maison d'Ailes

今井翼にハマりそうな、拗らせそうな。一般目線とヲタ目線を行ったり来たり。ファン未満の葛藤。

私のアイドル

って、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)とイヴ・サンローラン(Yeves Saint-Laurent)だったのだなぁと茫然としています。

(2人は同じファッション学校で学び、ジャック・ドゥ・バシエールを取り合ったライバル同士。)

2008年にイヴが亡くなった時は引退して数年経っていたけれど、カールは1月にオートクチュールコレクションを終わらせたばかり。

 

Le couturier Karl Lagerfeld

ココ・シャネル亡き後、墓場行きと言われていたシャネルを復活させ36年、フェンディで54年デザイナーを務めた。85才、パリにて死去。

 

 

私が物心ついた頃には、カール・ラガーフェルドは既に「カール御大」、「ファッション界の帝王」と呼ばれていて、彼自身がファッション業界のアイコンだった。

カールは「私はラコステの鰐のようになった。そのうち、服に縫い付けられる。」と言った。

白いポニーテールに黒いサングラス、ハイカラーのシャツに黒いネクタイ、黒い指無しグローブにクロムハーツ

ブローチ、バッグ、シュタイフのテディベアetc…, バービー人形にまでなっていた。

 

 

カールはコマーシャルな商品を作るのが抜群に得意だった。

アーカイブを再解釈して、誰にでも分かりやすいポップなデザインに生まれ変わらせた。とても綺麗な女性らしい色で。

超ミニスカートのシャネルスーツ、フェンディのバゲッドバッグ、フェンディのFFロゴを描いたのもカールだ。

シャネルのアーカイブと現代性を融合させたハイブリッドなデザインはインパクトが勝り、シックではないとも言えたけれど。

 

「ファッションは芸術にはなりえない。」と、ドラッグとアルコールに溺れた繊細な天才イヴ・サンローランの才能を誰よりも知っていたのはカールだろう。

彼は、自分にはない美を生み出す天賦の才能にずっと、嫉妬していたのだと思う。イヴをとにかく良く言わない(笑)。

けれど、コマーシャルピースを生み出すことに長け、ブランドを身売りさせることなく再建し、ファッション業界での地位を築いた自分の能力に自信と誇りを持っていたはずだ。

彼は、愛猫シュペットでさえ3億8千万円以上稼ぐ存在に変える錬金術師である。

(可愛い白ふわ猫シュペットちゃんはモデルをしたり、シュウ・ウエムラとコラボ商品を出していました⭐️シュペットちゃんはカールの遺産を相続するらしい。)

 

結果的に売れに売れた。

シックなマダム御用達だったシャネルは、グランマダムから極東の女子高生までが挙って買うメゾンになった。

そのことに眉を顰める人達もいたようだけれど、ラグジュアリーブランドも売れなければ生き残れない。

 

 

カールは『美しくないものは作ってはいけない。買ってしまう人がいるから』と言った。

 

『ダイエットとは、負けている時、唯一勝つことができるゲーム』

『ファッションは夢と幻想の世界だ。丸い女なんて誰も見たくない』

『痩せたモデルを醜いと非難するのは、テレビの前でポテトチップスの袋を抱えている母さん達だけだ』

←これをね、2009年『痩せすぎモデル問題』が紛糾していた時に言ったの。カール!よう言った!しかし、その後、痩せたモデルを採用しないブランドも出てきて、結果として冨永愛ちゃんご本人も言っていましたが、アジア人モデルの仕事が激減したのです。冨永愛であろうとも。欧米基準では痩せ過ぎだから。

結局、多様性を認めず、何でも彼奴らの基準なのよね。BMI18って、身長160㎝46㎏で切っちゃうのよ?アジア人やアフリカ人なら、そんな人達は山程いるのに人前に出してもらえないほど、それは忌むべき体型なの??と、Aileもご立腹したものだったわ。

その後、2015年パリでは『BMI18以下のモデルは活動出来ない』法律が可決、しかし、ファッション業界からの抗議により、2017年に『BMI基準値の撤廃』『医師による健康診断書の提出』を盛り込んだ新法が施行されました。よかった⭐️

『私には“問題”がない。これは私の人生の奇跡で、あるのは“解決策”だけなのです、良い悪いは別として』

『私の人生は、やり遂げたことを忘れ続けることでできている』

『現在より昔がいいなら窓から飛び降りればいい。絶えず変化し続けて時代に順応しなければ。エレガンスの概念とは常に変わっていくものだ』

『シャネルを敬愛している。でも、それは私ではない』

 

カールの言葉は至言だらけで、カリスマ性と見出しに使いやすいインパクトがあり、それ自体が商業的ですらあった。

独自の思想を誰に臆することもなく、不遜な態度で語る彼はインタビュアーに緊張と興奮を与え続けた。

同調圧力など意にも介さない彼の強さと自己開示性は、クリエイターのみならず、全ての人間の思想に多様性と独自性を認め、肯定し続けるものであった。

(同調圧力を気にしたり、群れたがる多数決信奉者はフォロワー気質の人だけですけれど。自分に自信が無くて臆病だから味方が欲しいの。味方に隠れて「皆んなが言ってるから」と責任を回避したがるの。そんなこと、カール御大は生まれて此の方考えたこともないでしょう。自分自身に集中出来ていない表れでもあるから。気質もあるのかな?『群れるのが苦手』©️今井翼(tobaseより)ですよー⭐️)

 

 

カールは、子供の頃、風刺画家になりたかった人で、絵を描き、写真家でもあり、映像作家でもあった。

私はカールの絵が好きだった。

シュウ・ウエムラのアイシャドウやチーク、水彩絵具が使われたそれには、マドモアゼル ココ・シャネルがよく描かれていた。絵の中には時折、一緒にカールもいた。椅子にもたれかかるマドモアゼルを見つめるカール。カールを見守るマドモアゼル。

彼は36年間、亡きマドモアゼルと心の中で対話してきたのだろう。

カールは、マドモアゼルに憧れる小さな男の子なのだと思った。洋服と裁縫と男の子が好きな、ね。

 

 

20年近くの間、コレクション毎に報じられるカール情報を見てきた。

扇子で口元を隠すカール(懐かしい…。)、JUICYSから、“KING OF FUCKIN' UNIVERSE”と書かれたレタードTシャツを貰って満更でもないカール、エディ・スリマンディオールオムが着たくて42㎏のダイエットを成功させたカール。

毎シーズン、カールがいるのが当たり前で、お年を召しているのは認識していたけれど、その日が来るのは今日だとは思っていなかった。

 

2019年2月19日。

嘘みたい。

 

偉大なる才能がこの地球から失われてしまった。

カールのいないファッションの世界はつまらない。

 

カールのいた昨日までの世界と、カールのいない今日の世界は違う。

私の世界は変わってしまった。

 

 

アナ・ウィンター(Anna Wintour VOUGE US編集長。METガラやってる方。モデルになった『プラダを着た悪魔』の原作はアシスタントが書いたアナの暴露本です。) がいなくなる日も、エディ・スリマン(Hedi Slimane 昨年はセリーヌまでもをエディ色に染め上げ、世界中のエフォートレス好きモードお姉さんを慟哭させました⭐️何やってもエディ。何処行ってもエディ。格好良いけどね。)がいなくなる日も、私はきっと泣くだろう。  

 

けれど、「世界が変わった。」と思う日は、きっと今日だけだ。

 

 

 

 

追伸

「翼くんとは?」と思いまして。

翼くんて、いちいち大好き❤って思ったり、心配したり、遠くてもやはり気持ち的に近い人なのですが。←翼くん!『離れていても繋がっています。』©️今井翼 よー(๑˃̵ᴗ˂̵)❤️❤️!←?

 

Aile, 滝翼が活動休止した頃にピエール・ベルジュさん(Pierre Bergé イヴ・サンローランの公私に渡るパートナー)がお亡くなりになって、おいおい泣いていたのです。 

大内順子さん(ファッションジャーナリスト)がお亡くなりになったことも同時期に知り、しくしく泣きました。

滝翼関連では、活動休止も解散も予想されたことなので「やはり、そうなったか…。」以上に悲しみはなかったのですが。

 

これって、ジャニーズ界で色々あって感情が動かされるのと同じことなのかな?と思ったの。

私にとって、カールやイヴ、その他のデザイナー、ファッションジャーナリスト、エディターはアイドル、ジャニーズの世界と同じなのかな?って。

 

でも、中身が違いますね。

ファッション業界の人達は彼らの美学に沿って生きてはいるけれど、ファンの要望に応えたりはしない。『作りものとリアルのモザイク』で出来たアティテュードに支持者(ファン、フォロワー、消費者)は関与しない。

『リアルにアイドル(偶像)』、『リアルなアイドル』。

 

多分、そうなれると翼くんは楽になりますね。

キンプリちゃんの平野くんやSixTONESもしばしばジャスティン・ビーバーの名前を出すけれど、ありのまま、自由にやりたい放題、ゴシップ放出し放題で人気が欲しいのかなと思います。現状のジャニーズファンの客層でそれは難しいと思うけれど、そうしていきたいように感じます。

 

翼くんは事務所を辞めて完全なるフリー。ソロだから、少なくともBL好きの層(ソフトに言うと、滝翼の仲良しに萌えて楽しまれる層)にアピールするパフォーマンスはもうやる必要がない。

復帰する際にどのようなスタイルを選択するかも自由。

今までのファン層を切って、ファンを再構築するのも自由。

才能だけで勝負しているデザイナー達のように本業だけで支持者(お仕事のオファーをくれる人、ファン、フォロワー、消費者)を集める形も可能なのです⭐️

 

Aileは、翼くんが次に現れる時、どのようなスタイル、お仕事の種類を採るのかをずーっと考えています。何がベストか?、そもそもベストを選択するなら、退所した意味?とかね。きっと、翼くんも考えているのだと思います。

 

ファンがタレントと共に同じトピックについて、同じく考える時間を過ごす。

 

そう云う意味では、デザイナーと比較して、翼くんは会いに行けなくても近いアイドルだなと思ったのでした⭐️Aile, シャネルの戦略やデザイン一所懸命考えないし(笑)。考えられないし。

翼くんのお仕事のことだって、本当は私に考えることは『不可能』なのかもしれないけれど、考えてしまうと云う点で。

おしまい⭐️

 

 

追伸2

カールの後継者問題、シャネルの売上どうなるかなぁ…。フェンディは大丈夫だと思うのだけど。